ZAZEN BOYS向井秀徳の平成音楽史 (7)

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こうあの、自分のやりたい音楽を、こう自由に、やるバンドということで、
自由にやりたいことを全部やってしまおうという、
面持ち、気持ちで始めましたザゼンボーイズ
これ前のバンドとその大きく変わったのは、
おそらくはその、言葉をより前面に出していると思うんですね。
で、言葉尻を発声する、この、その…、発声法。
うん、これも非常に力強くなりました。あの、ナンバーガールと比べると。
これたぶんやっぱりその、新たに始めるという、
その、なんつうかな、その、気持ちが、こう…強すぎて、
そうなっていったと思うんですね。
でこの、言葉数も多くなりましたしですね。
でー、フレーズをね、連呼しておりますね。
繰り返される諸行は無常。蘇る性的衝動。
これいまだに言ってるんですけども。
これなんだ、なんだろうと。んー、いうとですね、
んー、こう、同じ言葉を、何回も言うことで
その言葉のパワーが倍増するんじゃないかっていうようなね、気持ちもあります。
意味を、言葉の意味をどう捉えられるかっていうのは、
まあその、人それぞれによって違うと思うんですけども。
この、自分のその、こう考えてるこういう風なことを伝えたいっていう
その…気持ちをですね、こう説明的に曲にして伝えるっていうのは
非常にちょっと…こう、その、違和感があるんですね。
もっとそのイメージに近い、自分の頭の中にある、
まあ景色だったりイメージだったり、あの…感情、気持ちね。
これをね、説明ではなく、
こういう風に思ってるんですよ、っていう所を伝えたいわけではなく、
そのイメージを共有したいというね。そういう風に思ってやっております。
で、意味を問われえると、非常にだから説明しずらいですね。
それでまあ活発にザゼンボーイズの活動は始まるわけですけど。
この2003年ぐらいから、音楽のシーン取り巻く状況がね、
なんかこう変化していってるんじゃないかって風に、思ったりしますですね。
音楽配信が始まりましたですね。これぐらいからね本格的にね。
あとそのロックフェスティバル、
ファスティバルが全国各地で催されるようになったですね。
普段ロックとかを聞かないような、まあ人たちでも、楽しめるようになったですね。
これいいことですね。
ザゼンボーイズとかはもうロックフェスティバルに
参加させてもらってるんですけど。色んなそういった、
あの、お客さんの前でやる機会に恵まれて、大変嬉しいんですけども。
我々ザゼンボーイズのことを知らないお客さんが
大半の場合とかもよくあるわけですね。
そういった中でその演奏して、非常にこう、きょとんとされることも多いですね。
なんだこのバンドはと。なんだこのNHKの職員みたいな人はと。
そういったときはね、非常に寂しくもありますが、
まああの色んなその、人たちの向けて、
こう、演奏する機会が増えて良かったなと。

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(半透明少女関係 / ZAZEN BOYS

こんばんは、宮藤官九郎です。
えーと、まず向井さんと、僕の出会いということなんですが。
ナンバーガールは当然知ってたんですけど、
えーと、あれはー、何年前ですかね、2001年か。
2001年ぐらいに対バンをナンバーガール
グループ魂でさせていただきましてですね。
その打ち上げで、なんか色々喋って、
それからグループ魂のアルバムだの何だのに
えー、半ば強制的に参加していただきまして。
なんていう感じで飲み行ったりとか、っていう割とプライベートでも
あの色々親しくさせていただきまして。
で、僕はじめて映画撮るっていうときに
全編誰かに音楽をお願いしたいなあって思ったときに
まあ向井さんさろうなとそのときに思ってお願いして。
ちょうどなんか時代劇だったってのもあって。
こうなんか向井さんが当時、
なんかよく三味線とか弾いてたんですよね。向井さんがね。
それで、あこれいいんじゃないかと思って。
三味線の音も入れたいしなみたいに思って。
ちょっとお願いしてみようと。
三味線か、三味線のチューニングにしてたのか
ちょっとよく分からないんですけど。
で、お互いプライベートだと、なんか向井さん映画すごい好きで、
向井さんが面白いっていう映画に間違いはないなっていうのがすごくあって。
向井さんが面白いっていってる映画はとりあえず見ようかなって。
ま、そういう人なかなかいないんですけど、
ちょっとそういう面白いっていう感覚がすごく近いのか…?
違うかなと思うのかわかんないですけど。
あと音楽に関してもすごくそうで、
向井さんが面白いっていう音楽は確かに面白いんだなってちょっと思ったり。
向井さんが良いっていってるものをなんかこう、チェックしておこうかなみたいな。
そういう感じですね。

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うん、宮藤官九郎さん。そうですね
あの、グループ魂と対バンして。あの、新宿ロフトで。
宮藤さんとそのとき初めて話しましたね。
あの、バーストシティの話で盛り上がりましたですね。
80年代初頭のロック映画なんですけども。
そういった趣味。共通の趣味、音楽の趣味ってのがありましたね。
でその映画の仕事、初監督、
宮藤さんの初監督作品、 真夜中の弥次さん喜多さんっていうね。
時代劇の映画の音楽をやらさせていただきましてですね。
あの、凄く自由にやらさせていただきました。
なんとなくこう、ムードで何曲も曲作ったんですけどね。
全部こう、のってくれて。んー、やれましたですね。うん。
でまたその宮藤さんの世界観がこう
どっぷりとにじみ出たあの映画だったわけですけども。
んー、あの宮藤さんの作るその、ものの世界観に共感を覚えますね。
ヘヴィーなこの結構重い題材とかを絶妙な台詞とかで、
からっと乾いた笑いにしていくやり方とかですね、すごく好きです。
そして共感を覚えます。

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「真夜中の弥次さん喜多さん」オリジナルサウンドトラック
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